忙しいには理由がある
最近のシステム開発やソフトウェア開発は、規模が大きくなっている一方で、開発期間も短くなっているため、忙しくて働きすぎになりすぎな仕事だ。
また、忙しい忙しいと言っている人の働きっぷりを見ていると、確かに尋常でない忙しさであるように見える。しかし、そんな人に限って、「自分でより一層忙しくしてしまっている」傾向にあることも多い。
それは一体どういうことなのか?
■設計しないので、さらに忙しくなる
忙しいので設計している暇がない。
そんな声をよくきく。
しかし、設計しないまま、ソフトウェアを作ったり、ハードウェアを作ったりすると、それらを組み合わせたときに、正しく動くはずがない。
結局、作り直しになり、仕事が増える。
忙しい。
■計画を立てないので、さらに忙しくなる
忙しいので計画を立てている暇がない。
そんな声をよくきく。
しかし、計画を立てずにソフトウェアを作ったり、ハードウェアを作ったりすると、
・いつまでに何をつくれば納期に間にあうのか?
・今何をやっているのか?
・次に何をやれば良いのか?
・今、どこまで進んでいるのか?
・一体、自分は何をしているのか?
が、分からなくなり、道に迷ってしまう。
迷っているうちに納期が迫ってくる。
忙しい。
■構成管理をしないので、忙しくなる
忙しいので構成管理をしている暇がない。
そんな声をよくきく。
しかし、構成管理をしていないと、
・あのファイルはどこにあるんだっけ?
・最新のファイルはどれだっけ?
・あの人に渡したファイルはどこだっけ?
・こないだもらったファイルはどこに置いたっけ?
・リリースしたファイルはどれだっけ?
と、あれこれファイルを探し出さなければならなくなる。
そうこうしているうちに、ビルドできなくなってしまったり、
昔のバグがまた出てきてしまったり、
お客さんに怒られて謝りにいったり、
忙しい。
と、まぁ、こんな「忙しいには理由がある」という話は枚挙に暇がない。
最初にきちんとしておけば、忙しさはかなり軽減することができる。
ソフトウェア工学の原則にD.R.Yというものがある。
「同じことを2度繰り返さない(Don't Repeat Yourself)」という意味だ。
先のような忙しい人の悪い習慣とはまさに対極にある考え方だ。
一度身についた習慣から抜け出すのは難しいので、最初からきちんと正しい習慣を身につけたいものだ。それこそ、まさにD.R.Yと言える。
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